心は全能の神。心のエネルギーがたっぷりと溜まっているかどうかにかかっている


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自分の心をあなどってはいけない。あなどれば心に操られ、恐ろしい深淵をみせつけられるし、きわめれば極楽の境地に通じる。問題は相手ではない。すべては自分の心が癒されるエネルギーがたっぷりと溜まっているかどうかにかかっていると語った。
アルトリ岬 (PHP文芸文庫)』(加治将一 著)より

■第2の男「印崎」
前半に続き、後半へ。前半では主人公相川文弥が「人生のサイン」を信じて、北海道の地へ移住しました。そこで出会ったのが、考古学者をしている印崎。この男性と、相川家一家とのふれあいによって、一度は崩壊した家族に、温かな時間が再生されました。

■受容すること
引用部分は、主人公相川が印崎に心の内を告白していく中で、<建前>と<本音>という二つの柱の距離感が心理的ストレスを増長させているのだと語ります。そして本音にフォーカスした時に、自分で自分を癒す必要があるという点で、心を見つめる“受容”という観点の必要さを説いたのでした。“受容”とは、自分も他者にも愛情を持って今を楽しむということ、とあります。そして、ラストは思いも寄らない印崎の告白を、涙なくしては読めない結末が書かれています。だいぶ前に紹介されてそのままだったこの単行本でしたが、ちょうど今の私に相応しい一冊、大切な一冊です。

■この作者について
作者紹介によると、この小説の作者加治将一氏は三十年前にロサンゼルスで、何者かに妻を殺害され、容疑者も未だ不明という、深い悲しみを経験された方だそうです。その後、生きる幸せとは何かについて、もがき苦しみながら、時には書物を読み漁り、残された家族との時間の経過によって、這い上がり、作家活動やカウンセリングの仕事をしているそうです。これらの経験から作者が至った世界観。あとがきには「心」は「全能の神」とあり、「心」と向き合うということはどういうことかを、ごく一般的な相川家をモチーフに考えさせているのだろうと読みながら感じました。

★ぷち日記
今日は昼下がりまで祖母の病院付き添いの一日。前回は私と各科の医師のみの面談だったので、今回は祖母本人も受診。外科・内科・精神科と三科受診しているのですが、どこでも「おかげさまで健康です」と深々と頭を下げてお礼をいう祖母には、真似できない律義さを感じます。祖母は91歳になり、最近は物忘れも進み、言った言葉が片っ端から抜けていくので「今日は一日休みか?仕事を休ませて悪いねー」と、何十回と連発していました。しかし祖母にできるだけ元気で居てもらうようにお世話をするのも私の努め、それでよし。
夕方には、地域サイトのお客様のところへ行き、ここでも三味線話で盛り上がりました。お客様も民謡を唄えるということで「何かの機会にコラボしたいね~」と、ワクワクして帰ってきました。あ、もちろんお仕事の話をちゃんとしてきましたよ~(笑)。それから1本原稿作りに手をつけて帰宅し、この小説のラストを読んで深く感動し、冷めないうちにブログを書いています。考えさせられ、自分に立ち返れる素敵な作品。教えていただいた方に今さらですが感謝したいです!


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