ギアチェンジする瞬間をキャッチしよう


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たぶん、オリエンテーションで、私たちは何か“もうちょっとできる”っていう感じなっていたからだ。吉岡先生からも、公演が終わった次の日のミーティングで同じようなことを言われた。
「満足していないでしょう?」
みんながうなずいた。
「それは、でも大事なことだよね」
あぁ、この人は、なんて格好いい話し方をするんだろう。どうして他の先生は、他の大人は、こういう風に私たちと話してくれないんだろう。
幕が上がる (講談社文庫)』(平田オリザ 著/講談社文庫)

■高校演劇部を舞台にした青春小説
昨日は各月で開催している文芸サークル有志による読書会の日。メンバーが選んだ本を課題本にして読み、感想を言うというシンプルな会です。今回の課題本『幕が上がる』は、高校演劇部を舞台に繰り広げられる人間模様、成長のプロセスを感じる青春小説。私としては、子どもから大人へという移行期間の中で、主人公の演劇部部長さおりや同級生や後輩たちが、高い目標に向って、切磋琢磨し突き進んでいく姿を応援しながら読み進めていった作品でした。

■“もうちょっとできる”という漠然とした気持ちに気づこう
「残りの1年間頑張ろう」と決めたさおりたちは「地区大会で三番以内になって、県大会が目標です」と、“元学生演劇の女王”と注目された新米教師の吉岡先生に伝えます。すると「何だ、小っちゃいな目標」「行こうよ、全国大会」と、吉岡先生から告げられます。この言葉にスイッチを押されて、自分たち演劇部も、抜粋部分の「私たちは何か“もうちょっと何かできる”っていう感じ」と、漠然とした可能性を自分たちに抱きます

■”ダメだ”と思うか、”もうちょっと何かやれそう”と思うか
吉岡先生が演劇部の部員たちに「満足していないでしょう?」「それは、大事なことだようね」と、まずは心の底で感じた気持ちを再認識させ肯定している点、フィクションながらも、とても大切な気づきを与えてくれたと、感じました。捉えようでもありますが、自分の気持ちに正直なところ、“満足ではない”と思うことも、“大事なこと”である。無理やり、現状を満足しようとすることで成長プロセスを止めてしまうケースもある。どこに目標を設定するかで、やるべきことが見えてくる訳で、まさに「県大会出場」を「全国大会出場」にしたことで、のびしろがぐんと広がっていく姿をかみしめて読み進めました

☆ぷち日記
昨晩は今年度2回目の開催となる読書会の日。今回取り上げた本、出だしは読み進める速度は鈍かったですが、中盤以降は気になって気になって、ぐんぐん読み進めて、うるっとしてしまう箇所もありました。その勢いで臨んだもので、読書会中は身体が熱気帯びていました。この前の投稿では「ストーリー思考」も読んでいたので、そのセオリーのケーススタディとしても面白く読み進めました。「ギアチェンジする瞬間」にキュンキュンしながら読みました。日常でもそんな瞬間が本当はゴロゴロしていて、どれだけその瞬間をキャッチできたかが、人生の豊かさに繋がるんだろうと思います。


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